哀しみの向こうにある「再生」と「希望」へ
人生において、大切な方との別れは、誰もが避けて通れないものです。その時々で味わう感情は多岐にわたり、あらゆる場面でひとは喪失体験と隣り合わせであり、何かしらの「グリーフ」を抱えながら生きていると感じます。
この活動をはじめた背景には、私たち自身がこれまで、幾度となく喪失体験を繰り返し、深いグリーフを抱えながら、不安定な時期を過ごしてきたことにありました。両親の離別、親や子を失い、家族同然に大切にしてきた愛猫を亡くし、病気や怪我を患うなど、深い哀しみの中にいた時に、「真のグリーフケア」に出会えていたなら、どんなに救われていたことでしょうか。
また、これまで「いのちの相談窓口」での活動、大規模震災地や紛争地での医療支援、訪問看護や緩和ケアに長く携わってきました。
大切な存在を亡くされた方、大切なものを失われた方、ご病気や障がいと共に生きておられる方、介護を要する方、ご本人のみならず、そのご家族様、共に活動する仲間たちの様々な深いグリーフに触れてきました。そして、そのあらゆる現場において私たちは、大切な方を遺して先逝かれる方々の想いにも触れさせていただく機会がありました。
「家族を守り続けたい。子どもたちの成長をこの目で見続けたい。でも、それがもう自分には叶わないのなら、家族が哀しみの中で自分を見失わないように、どうか家族を支えてやってください。」
「私がいなくなれば、あの人の面倒を見てくれる人は他にいないの。あの人は気が強いように見えて、弱いところがあるから。あの人の心が折れないように、私に変わって、この先も優しい声をかけてあげてください。どうぞよろしくお願いします。」
ご家族様への深い愛情を全身全霊で語られたその言葉の重みを真摯に受け止め、その方々の想いにも寄り添い続けられる者でありたいと願っています。
先逝かれた方の想いを繋ぎ、その方の大切なひとがほんとうの意味で「再生」していくこと、それがグリーフケアの本来の姿であると思うのです。
私たちは、グリーフを抱えた方々が、深い哀しみや苦しみから解き放たれ、自ら再生へ向かうことができる「真のグリーフケア(オーセンティックグリーフケア)」を行います。
そして、その後のライフステージにおいても、今は亡き大切な人が愛したその方らしく生きていくことが出来るまで、共に伴走していける者でありたいと考えています。
また、自らいのちを絶たれた方のご遺族の深い哀しみ、罪悪感、怒り、悔しさに触れてきたこの数年間、「死」というものを通して「生きること」にも深く向き合い続けてきました。
その一方で、幸せに生きるとはどういうことか本質的なことに目を向け、生きたいと思える社会を創っていかなければ、ご遺族の哀しみは本当の意味で癒えないと考えます。
現状では「グリーフ」という言葉自体も世に普及しておらず、その背景で、多くの方々が家庭や社会の中で、心に孤独を感じておられます。
私たちは “わかちあい、語りあい、学びあい、生かしあう” 温かな心の触れ合いのある多様な場を創造し、その繋がりの中で、心を癒し、深い哀しみがいつか形を変え、「再生」と「希望」へ向かっていくことの出来る社会を目指します。そして、いつか「グリーフケア」という言葉自体が必要とされなくなるほどに、互いの痛みや哀しみをありのままに抱きとめ、生きる希望に変えていける世界を、手を携えてくれる仲間と共に実現して参ります。
2025/04/11 第2期【初級】グリーフケアワーカー養成講座の募集が始まりました。詳しくはこちらをご確認ください。
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2025/04/10 【対面】5月「グリーフケアカフェ世田谷」ご予約受付を開始しました。2025/04/09 【オンライン】5月・6月「グリーフケア無料体験講座」受講生の募集開始!
2025/04/09 【オンライン】5月・6月「グリーフケアカフェ」ご案内がはじまりました。
2025/04/09 【オンライン個別カウンセリング】の受付を始めました。
2024/04/09 【対面】4月「グリーフケアカフェ世田谷」を開催いたしました。ご参加されたみなさま、大切なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。
2025/04/01 第1期【初級】グリーフケアワーカー養成講座の募集が始まりました。詳しくはこちらをご確認ください。
2024/04/01 ホームページをリニューアルしました。